ユニバーサルロゲイニングプラン合同発表会
UFCのチカラ:企画力・専門知識・調整力
令和元年度講座実施日:2019年11月7日
これまで講座での学びを活かしながら、ユニバーサルフィールドを活用した実現可能なツアーやイベントの企画を行い、相互評価する中でユニバーサルフィールド・コンシェルジュとしてのスキルを高めていきます。
また、ツアーやイベントを企画催行するために、地域や組織内の調整が重要であることを改めて認識することで、地域のユニバーサルフィールド化に必要なコンシェルジュの役割を意識することをねらいます。
この講座では、ベーシックコース受講生とアドバンスコース受講生が一堂に会して、それぞれが企画したユニバーサルツアー造成プランについて発表し、相互に質問をしながら、実現可能なプランとしての精度を確認する講座を行いました。
各コースの課題は次の通りでした。
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ベーシックコース:個人・小集団対応型の『ユニバーサルフィールドツアー造成プラン』
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アドバンスコース:地域の連携体制の構築を意識した常時開催可能な『ユニバーサルロゲイニングプラン』
プレゼンテーション1 ベーシックコース受講生
〜ユニバーサルフィールドツアー造成プラン〜
ベーシックコース受講生には、これまでの専門知識の学習やアウトドア用車椅子の運用実践、実際に車椅子利用者とその家族や友人とコミュニケーションをとった経験から、また、所属地域の魅力を最大限に引き出し、多様な人々に自然の中での活動を楽しんでもらうための企画を作っていただきました。
以下は、受講生が企画したプランの一部です。
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雲の上で空と一緒に高原さんぽ
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秋の武蔵野 小金井街道を行く〜みんなで紅葉ふれあいツアー〜
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A day in Togakushi to heal your body and soul(戸隠でこころとからだが嬉しい1日)
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天空のお花畑と大自然の絶景へ〜いざ白馬五流・雲上の楽園を散策〜
企画するツアーは、①現地集合解散、②宿泊を伴わない、③ユニバーサルフィールドを活用した体験型ツアーとして作っていただきました。企画の際には、『ユニバサールフィールドツアー・オペレーションシート』の項目に沿って必要事項を記入してもらいました。
その項目は、プログラムタイトル、体験ツアーの内容や行程、担当者の連絡先など、一般的な項目に加え、『バリアインフォメーション』という項目もあります。
―バリアフリーインフォメーションではなく、バリアインフォメーションー
障害の状態によって、また季節や活動内容、家族構成、活動ニーズなどによって、各旅行者が必要とする情報は異なります。
そこで本講座では、自然の中での『A』というツアーを楽しむために、「どこに、どのようなバリアがあるのか」そして、「それを解消するためにどのような道具やサービスが用意されているのか」という情報を開示することで、各旅行者の状態に応じて、旅行者に選んでもらえるような情報発信を目指します。
また、通常の車椅子では楽しむことができない散策路を、アウトドア用車椅子(HIPPOcampe)を使うことによって、バリアをも魅力的に感じてもらい、楽しむことができる体験ツアーである。という発想の転換を促す情報発信の考え方です。
プレゼンテーション2 アドバンスコース受講生
〜ユニバーサルロゲイニングプラン〜
アドバンスコース受講生には、地域の観光事業者と連携をし、ユニバーサルフィールドの概念を取り入れた自然散策型ポイントラリーのスポットを所属地域の観光地に5つ設定してもらうことを依頼しました。
前回のアドバンスコース講座では、受講生地域に講師が出向き、受講生及び観光事業関係者を対象に、『ユニバーサルフィールド地域実践①』を実施しています。その講座での、「ユニバーサルツーリズム概論」「山岳観光資源を合理的に活用する専用機材の紹介」「先進的事例の紹介」などを踏まえて、地域の魅力をどのようにユニバーサルツーリズムに反映させていくのか、地域で検討する機会となることをねらいます。
コンシェルジュだけでなく、地域全体が、ユニバーサルフィールドを活用したユニバーサルツーリズムの推進に向けて連携し、様々な取り組みをできるところから実施していくことで、その地域に、障害のある子どもと障害のない子どもが一緒に自然環境の中で学ぶ『インクルーシブ野外学習旅行』や、『ユニバーサル団体旅行』にも対応可能な地域環境となっていきます。
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