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平成30 年度「産学連携による観光産業の中核人材育成・強化事業」

UNIVERSAL FIELD CONCIERGE 養成講座

ユニバーサルフィールド・コンシェルジュ

UNIVERSAL FIELD 

CONCIERGE

第5回養成講座

ユニバーサルフィールド・コンシェルジュ

ユニバサールフィールド・コンシェルジュ養成講座第5回目を実施

ーユニバーサルフィールド・モニターツアー in 飯山ー

  平成31年1月21日~22日(1泊2日)、長野県北信の飯山エリアをフィールドに、フィールユニバーサルフィールド・モニターツアーを実施しました。今回の講座は、第4回目講座での「UFツアービジネスコンテスト」で選ばれ受講生の浅野氏の企画によるもので、同じく飯山エリアの受講生の大西氏と小林氏も企画運営に加わり、デュアルスキーやHIPPOcampeを使用してスノーアクティビティを展開するウィンターモデルのUFツアーを実施しました。

 各受講生は、ツアーの催行を通して、これまでの講座で得られた知識や経験の活用するとともに、今度の課題・改善点を探る機会となりました。 

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ー1日目ツアー内容ー

 雪舞う天候の初日朝、飯山駅1F信越自然郷アクテビティセンターに集合し、オリエンテーションとして、当施設の浅野氏から本ツアーの行程が案内されました。受講生のほかに、車いす当事者の中岡氏、コーディネーターの小泉氏、写真家の前氏も加わり、リフト付き観光バスへの乗車を実践することからスタートしました。このバスは、受講生の滝澤氏の協力で実現しました。運転手が当事者をリフトに乗せ、床に車いすを固定する実演を見てから、戸狩温泉スキー場へ発車しました。

 雪深いスキー場に到着すると、早速リフトから車いすの中岡氏を降ろす行程を見学しました。降雪の中、パラソル付きで丁寧に降ろし、着地後は車いすの前輪にミニスキーを装着してスキー場まで安全にガイドしていきます。

 ゲレンデでは、デュアルスキー講師の稲治氏(NPO法人ネージュ)より、タイプの異なる様々な専用機材を見せていただき、各機材の特徴や対応可能な障害の程度などについて説明を受けました。一般的なデュアルスキーのほかに、パイロットと当事者が同じスキーに乗って滑るタンデム、両手で当事者もコントロールできるタイプのものが紹介されました。 

 実際に車いすから、デュアルスキーへ当事者を移乗させることも受講生にとって、大事な講習の一部です。まずは講師と中岡氏がリフトに乗る様子を見学したのち、二人が滑ってくるデモンストレーションを見ました。次に、受講生が実際にデュアルスキーに乗ってリフトに乗せてもらい、滑ることを体験しました。

 受講生の中にはスキーが得意な人、そうでない人がおり、それぞれ「障害のある人は、スキーができないだろう」「自分は運動が得意でないからスキーができないだろう」と思っていましたが、滑走体験を通して、専門機材や専門家の適切な運動機能の見取りやスキー指導によって、障害の有無や運動の得意不得意などにかかわらず、すべての人がスキーを楽しむことができることを体感していました。

 その後宿泊施設のなべくら高原森の家に移動し、当事者の入浴介助の指導を受け、夕食後は、森の家のログハウスの研修センターで、写真家前氏による写真の撮り方講義を受けました。前氏は、中岡氏のこれまでの自然の中での挑戦を、写真を通して伝えており、『撮りたいものを見たままに撮る』『写真にはその人の心が映る』といった大切な想いを伝えていただきました。受講生はこれから、自身で造成したツアーや、地域の魅力を多くの人に伝えていく役割も担っています。どのような情報を伝えるのか、前氏の言葉をそれぞれが受け止め、翌日の雪原アクティビティ内では写真撮影実践を行います。

ー2日目ツアー内容ー

 翌日も雪舞う飯山。森の家のスノーシューコースを、HIPPOcampeの下にそりを装着し、受講生で森の家の小林氏、谷津講師(鹿教湯温泉つるや旅館)のリードのもと、受講生たちはスノーシューを持ちながらHIPPOcampeを引いていきます。HIPPOとそりの固定から、当事者のHIPPOcampeへの移動、けん引、すべて受講生でこなしました。雪原エリアに着いたとき、新雪がふかふかに積もった雪原がコース脇の雪の壁の上に広がっているのを歩行者たちは見ました。そして、その壁をHIPPOcampeで乗り越えて深い雪を進むのは難しいかも、と受講生は雪原に上がることをためらいました。

しかし、受講生で車いす当事者の田村氏が「ぼくは雪の壁を見たけど、まだ雪原は見ていません。」の一言。立って移動する受講生にとってHIPPOcampeに座っている当事者の目線では雪原は見えていないことが初めてわかり、障害に配慮し何を行うかとともに、どのようにガイドする必要があるのかということを具体的に考えるきっかけとなりました。

 お昼はかまくらの里に移動して、かまくらの中で地元の食材を使った鍋で昼食をとります。受講生たちは当事者の乗った車いす前輪にミニスキーを装着し、かまくら入口に誘導。大きめのかまくらでしたが、車いすのサイズによっては入口をシャベルで広げる作業が必要でした。その対応や介助のすべてを受講生が行いました。

本ツアーは、毎日新聞、abn、NHK長野『イブニング信州』からの取材を受け、各受講生は講座での学びをフィールドに活かしていることや、実際にツアーを行ってみて初めて感じた課題などをわかりやすく説明をしていました。

 

 

 今回はHIPPOcampeの取り扱いや当事者のサポートもすべて受講生が率先して行っており、第2回講座のフィールドワークに比べると、一人ひとりのスキルや、チームワークも大きな成長が見られ、暖かい雰囲気が自然と作り出されたツアーとなりました。今回のツアーをリードした浅野氏、大西氏、小林氏は、ともに達成感がありながらも、「今回見つけた課題を踏まえもっと協力者を巻き込んでユニバーサルフィールドツアーを展開していきたい」と感想を述べていました。

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4回チラシ

お問い合わせ

信州大学ユニバーサルツーリズム推進人材育成事業 事務局

TEL:0263-37-2193

MAIL : ufshinshu@shinshu-u.ac.jp

- 企画・監修 -

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平成30年度「産学連携による観光産業の中核人材育成・強化事業」 山岳観光資源を活かしたユニバーサルツーリズム推進人材育成事業

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